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クリジル長編はこんな感じ

以前の記事で書いた『BONES』のセカンドシーズン9話のパロっぽいやつ↓

↓興味ない方はするっとスル~で★

ジルは息苦しさを覚えて目が覚めた。
次第に覚醒していく意識の中、真っ先に視界を覆ったのは闇だった。
「なに…どこ…?」
思わず漏れた言葉と一緒に空をさまよった手が何かに当たった。硬い――ガラスのような、壁。
少し身を起こすと、途端に刺すような痛みが後頭部に走った。思わず頭を抱えるように俯いたが、痛みはしばらく治まらなかった。ジルは舌打ちを堪えてゆっくりと四方に手を動かした。とりあえず自分の周りを探ろうとして何かが手に当たった途端に周りの静寂を破って突然音楽が鳴り響いた。ヒーリングミュージックのような静かなメロディだったが、暗闇で何も見えない状態からだったので思わず声を上げそうになった。慌てて更に四方を探ると身体を起こした頭の上にスイッチを指先が見つけたので、それを押してみる。眩い光が溢れて周囲の状況を照らす。ジルは自分が車の運転席に座っていること、車の窓の外はやはり真っ暗なことを見て取った。
「…何があったの…」
なぜ自分はこんなところにいるのか。うまく頭が回らない。さっきから首の後ろから後頭部にかけてズキズキ痛む。
窓の外も真っ暗のため車内のルームライトだけで弱々しく、閉塞感にジルは息が詰まりそうになった。車から出ようとしてノブを引いたがビクともしない。ガチャガチャやってみたが鍵がかかってるわけでもないのに開かない。向こう側から圧迫されているような感じがして、ジルは焦って窓を下ろすスイッチを押した――が、開いた窓から自分の頭めがけてザーッと何かが落ちてきた。それが何かわかった途端、ジルの顔から血の気が引いた。
ジルは慌てて反対側のスイッチを押して窓を閉めた。閉め切るまでに更に顔にかかる――土。
ジルは頭や肩にかかった土を払い落として、窓の外を見つめる。暗いと思った外は土に埋め尽くされているのだ。つまり――この車ごと生き埋めにされている。
ジルは叫び出しそうになった声を無理矢理喉に抑え込んだ。理性が恐怖より勝った結果だったが、頭に浮かんだ思考はジルを戦慄させた。

――ここの空気は何時間もつんだろう?

ジルは深く息を吸い込んで、ゆっくりと吐き出した。空気は大事だ。きっとこれからもっと大事になる。
パニックになるな、落ち着け、ジル・バレンタイン。
ジルは声を出さずに深呼吸しながら頭の中でそう繰り返した。どんな異形の化け物を見てもパニックにならない彼女は様々な状況にも対応できるように訓練されている。だが、こんな種類の恐怖は初めてだ。
何とかしないと確実に死ぬ。それはいつも通りなのに今回は銃を使って化け物を倒すわけではない。時間が経てば経つほど確実に死に近づいているのに、何をしたら助かるのかわからない。
ジルは必死で考えた。
荒くなる息を整え、目を閉じて天井を仰ぐ。ぐるぐる巡る思考の波を追いながら、ふと脳裏にクリスの顔が浮かんだ。
彼なら――クリスならきっと私の行方がわからなければ探してくれるはず。いや、この誘拐の犯人はきっと奴だから既に脅迫状がBSAAに届いているかもしれない。問題はここを彼らが見つけてくれるかどうか、だ。

――ここの空気がなくなる、この数時間以内に――


**

――12時間前

「FBI?」
ジルは隣を一緒に歩くクリスを見上げながら聞き返した。
「ああ、事情聴取に来てるらしい。例の事件だな」
「例の事件?」
クリスはチラリとこちらに視線を投げた。
「以前、BSAAの隊員が失踪しただろ。遺体で見つかったらしい」
ジルは顔を顰めて首を振った。失踪した隊員と面識はなかったが、当時いろんな噂が流れたようだ。
「そうなの…どういう状況で?」
クリスはこちらに少し屈んで声を落とした。
「俺もよくは知らないが…誘拐だったらしい」
ジルはわけがわからず思わずクリスの顔を見た。
「どういうこと?」
「俺もよくは知らん。どうやら通報していなかったということで当時在籍していた俺たちも事情聴取の対象らしい」
当時、BSAAはまだ民間のNGO団体だった頃だ。ジルはオリジナルメンバーとして創立時に招聘されたが、件の隊員は元々は私設対バイオハザード部隊出身だったので直接の面識はない。
ここだ、と会議室をノックしたクリスは中からの応答を待ってドアを開けた。
広い会議室には数名の男女が座っていた。中央にはこの度のクイーン・ゼノビア事件を受け、BSAAがNGO団体から国連直轄の機関として再編成された際に代表を引責辞任して顧問となったオブライエンがいた。その隣にいかにも捜査官という風貌の男が座っており、その隣には理知的な眼鏡美人がタイトなスーツに身を包んでいる。
「FBI特別捜査官のディビッド・ジョーンズ捜査官、こちらは連邦検事補のジェニファー・グレイさん。この二人は当時から在籍している隊員で、クリス・レッドフィールド、ジル・バレンタイン」
「よろしく」
ジルは頷く捜査官に会釈して、手前の席に座った。
「事情は追い追い説明しますが、先日、遺体が見つかりました。死後2年ほどは経っている思われます。地元の子供たちが森の中で土の中に埋まったタンクを見つけて、中に死体があったために通報。DNA鑑定の結果、こちらに所属して行方不明だったマイケル・ルーカスだと判明しました」
捜査官は一気に喋ってからジルとクリスを見た。
「彼とは知り合いでしたか?」
「いえ、出身が違うので面識はありません。組んだこともないので…」
「行方不明について何か心当たりはありますか」
ジルとクリスは顔を見合わせてから、首を振った。
「面識がなかったので、噂で行方がわからないと聞いただけです。その他は何も――」
「誘拐の件を知っていたのは当時の上層部だけですよ。この二人は招聘されただけですから」
オブライエンが捜査官にそう言うと、彼は溜息を吐いた。
「通報しなかったのは痛恨のミスですよ」
「家族の意志でしたから。通報すれば命はないとあった」
誘拐だったという話は本当なのか、とジルは瞠目した。
「だが、結局助かっていない。金を渡さなかったからだ」
捜査官は鋭い目線でオブライエンを見た。
「奴は金を渡せば居場所を必ず知らせる。過去の事件でそれは実証済みなんです」
「ちょ、ちょっと待ってください、奴って何です?もう犯人はわかっているんですか?」
ジルは慌てて剣呑な雰囲気の間に割って入った。捜査官はこちらを一瞥すると、隣に座る美人検事補に顔を向けた。
「犯人は――過去6度の誘拐事件を起こしていて、助かったのは2度。いずれも金を言い値で払った場合です」
「残りの4度は…?」
美人検事補は首を横に振った。
「残念ながら…行方不明のままです。その内の一人、マイケル・ルーカスさんが今回偶然見つかったんです」
「ちょっと待って下さい。どうしてそれが同一犯だとわかるんです?」
クリスが口を開いた。
「手口が同じなんです。脅迫状にはこう書いてあります。被害者をどこかに埋めた。場所を知りたくば金を払え。そうすれば場所を教える。タイムリミットは酸素がもつ約12時間」
ジルは口元を押さえた。
「生き埋め…?」
「そうです。連絡はその一回きり。それで払えば助かる。払わなければそのまま、というわけです」
だから、と美人検事は言葉を切って、こちらを見渡した。

「奴はこう呼ばれています――Grave digger、墓堀人、と」



えー、バイオでハザードは全くないですね(開き直り)
これ、何が書きたいってクリジルの相棒感と見せかけたイチャイチャを書きたかったんだけど、その他のハードルが高すぎて時間かかり過ぎ…!
全部書けたらPixivにUP予定。いつになるかわかりませんけど…><

年末ですね!
今年はバイオにハマった1年でした。同時に初めて自分で二次創作した年でもありました。バイオ通してCoop仲間ができて、ツイッター通してバイオ仲間ができました。
なんか1年中ジェイクジェイク言うてた気がするけど、キニシナイ(*≧д≦)
来年も創作するぞー!
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Comment

お世話になりましたー┏( 「・ω・)「┓
  • M-ai
  • 2013-12-31 15:51
  • edit
ふわーすごいドラマみたい!バイオなハザードは外出中ですかね!(^ω^≡^ω^)
車ごと埋めたってすげーっすね(゚д゚)何で穴掘ったんだろうか(゚д゚)

今年は色々お世話になりましたー°+✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
とこさんとたくさん遊べて楽しかったです!
また来年もよろしくお願いしますねっ^^ふふふ
こちらこそだよ(*´д`*)b
  • 透子 〔管理人〕  
  • 2013-12-31 17:06
ドラマだよwww
元ネタが海外ドラマだからo(゜∀゜=゜∀゜)o

今年は色々こちらこそお世話になりました!来年もゲームしようね!5のトレジャーハントも付き合うよ(*≧д≦)
またジェイシェリ描いてねっ!←どさくさ( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ
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