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パートナー【ジェイシェリ】

お題:10の好き「06.どうしよう好きみたい」の続き、というか、ジェイク目線?

↓興味ない方はするっとスル~で♪




「痛かったか?」
隣を歩くシェリーを見下ろすと、シェリーがこちらに顔を向けた。左頬の赤みは既にない。
「大丈夫」
ほらね、というように首を捻ったのを見て、ジェイクは足を止めた。
「そうじゃなくて、」
シェリーの体内にはGウィルスが残っている。その力のせいで怪我をしても瞬く間に治ると知ったのは知り合って間もない頃のことだ。あの時の生死に関わる大怪我でさえ数分のことだったから、平手打ちの赤みなんて数秒で治ったのだろう。
「治りはしても痛みはあるんだろ」
「そうだけど、手加減してくれたでしょ?」
いたずらっ子のような笑みを浮かべてこちらを見上げるシェリーに顔をしかめた。
「――言っとくけど、女を殴ったのは初めてだぞ」
今更ながらバツが悪くてシェリーの顔を見ないまま歩き出した。
飛び出したシェリーの背中が見えた瞬間、耳をつんざくような銃声が消えた。彼女の名前を叫んだ自分の声さえ耳に入らなかった。
シェリーのGウィルスのことなんて頭から消し飛んでいた。

――あの大馬鹿野郎が――

無事に切り抜けてシェリーの顔を見た途端、湧いてきた感情は"怒り"だ。それ以外になかった。
気づいた時には手が出ていた。大きく見開いた目に反発が見えて思わず襟を掴んで鼻が触れ合うくらい顔を寄せた。今までこんなに誰かに踏み込んだことなんてない。誰かが死ぬかもしれないと身体が震えるくらい怖いなんて、お袋が死んで以来ない。

だから――誰が反発なんかさせるか。

俺のために死ぬ危険を冒すなんて、絶対に許さない。
誰も信じられなくなって、戦場で誰かと背中合わせになったことなど一度もない。信じられるのは自分だけ――だったはずなのに、自然とシェリーに背中を預けていたことに気づいた時には愕然とした。

俺を守るな。俺もお前を守らない。プロとして扱う。俺が守るのはお前の背中だけだ。だから、お前もそうしろ。

そんな思いを端的に伝えたら、シェリーの顔が今度こそ叩かれたように歪んだ。それで自分の意が伝わったことを悟って襟をわざと突っ放した。シェリーがたまらず後ろにたたらを踏んで、ジェイクはその軽さに舌打ちしそうになった。
こんなに軽くて華奢な女なのに、守れるのは背中だけ――その事実に臍を噛む。
「…ごめんなさい」
小さく呟く声が聞こえて、ジェイクは意識を隣に向けた。
「…私、全然わかってなかったわね。ジェイクはちゃんと私を相棒だと思ってくれてたのに」
俯きがちなシェリーから目を逸らした。謝られると痛い。ジェイクがそうしたのはそれ以外に選択肢がないからだ。シェリーをただの女として見たら傍にはいられない。だから――

「…頼りねぇ相棒だけど我慢してやるよ」

いつものように軽口を叩いてシェリーの頭に手を置いた。



うーん、何かオチがない。
何かこういう"一緒に仕事するけど女としてじゃなくて相棒として見ないと一緒にいられない"とかいうジェイク片想い期間って長そう…っていうかそういう期間があったら萌えるな~~うひひ。
ジェイクはシェリーに守ってもらおうとかもちろん思ってないけど、シェリーもそれは思ってるよなぁ。
んで、ジェイクはお母さん死んで以来誰も信用しないまま生きてきたから、誰かに背中預けるとかしたことなくて、最初に預けたのがシェリーだったらいいな、と。

そんな妄想をつらつらとしてみました。ちゅうとはんぱぁ!
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Comment

無題
  • ノレン
  • 2014-05-03 22:03
  • edit
ジェイシェリはやっぱこういうもどかしい感じがかわいいですよね!(;//́Д/̀/)
ジェイクを裏切った上官とか、生きてるか死んでるかぼやかしてるし、ウェスカーのように後付でライバル的なポジションででてきたりするのかなー
ああ、すてぃーぶみたいな位置でね…
  • 透子 〔管理人〕  
  • 2014-05-04 19:48
ジェイクとシェリーの両片思いってオイシイな!(今更)

元上官は出てくる可能性はなきにしもあらず…外伝とかないかな!
でも68%の確率ですてぃーぶの二の舞いになると思うな( ゚∀゚ )
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